脳動脈硬化症、心臓冠状動脈硬化症、下肢動脈硬化症の改善に効果がある。
とくに糖尿病性動脈硬化症による跛行や潰瘍形成、壊疽の改善に良い成績を残している。
冠状動脈硬化症の症状改善には、ステントやバイパス手術が盛んであるが、結局生存率は、あまり大差はないために、狭窄再発防止や動脈硬化の予防による延命効果にもキレーションが望ましい。
これらの結果から「アンチ・エージング法」の一環として「キレーション」が、脚光を浴びている。
日本人は魚を食べるので、水銀による重金属汚染がひどい。
また、車の排気ガスや水道水利用のためによる鉛の汚染、タバコや米食によるカドミウム汚染なども考慮に入れる必要がある。
これら重金属汚染のために、色々の症状が発現している。
倦怠感、頭痛、めまいと立ちくらみ、いらいら感、冷感、風邪引き易さ、便秘と下痢、下肢の浮腫、肩こり、関節や筋肉痛、
蕁麻疹などの不定愁訴も重金属の体内汚染による場合があるために、毛髪分析や後述する経口キレート剤を服用して、尿分析を行う誘発試験などの鑑別診断を行うことが出来る。
重金属を排泄させるためには、幸いも経口剤のなど「DMSA」や「DMPS」を用いる方法があり、自宅での服用が可能で外来での加療が可能である。現在「DMSA」が広く使われている。
「DMSA」500mgを深夜に服用する。
服用直前の尿と服用後6時間の蓄尿の一部をアメリカに送って、体内の重金属の排泄状況を検査する。
文末の表は、木村專太郎自身の誘発試験後の結果である。水銀が高度汚染、鉛と砒素の汚染も著明である。
之は私に特有ではなく、通常の日本人の汚染状態と考えてよい。
汚染改善のために、現在「DMSA」100mgを各深夜に3日間連続服用し、4日休み、ただ今3クール目である。
4クール後に誘発試験をして、汚染程度の経過を見る予定である。その結果を見て、さらに腎機能を見ながら、「DMSA」のさらなる投与を考えて、将来の課題としたい。